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2018年6月より、クレジットカード事業の規制を定めた改正割賦販売法が施行されます。
この改正は、クレジットカード利用の安全性を高めることだけでなく、キャッシュレス化の促進やFintech(フィンテック)企業のさらなる参入を見据えた環境整備を目的としていることでも注目されているのです。
今回は、この改正割賦販売法の概要について解説いたします。

改正割賦販売法とは

割賦販売法とは、クレジットカード取引に関係する事業者の規制を定めた法律です。
クレジットカード番号などの漏洩事件が増加している状況を受けて、政府は安心・安全なクレジットカードの利用環境の整備を推進するため、割賦販売法を改正しました。
政府は、2020年の東京オリンピックでの外国人観光客増加を見越し、キャッシュレス決済の比率を現状の20%から10年間で40%まで引き上げることを目標としています。
また、近年目覚ましい躍進を遂げるFintech企業の決算代行への参入を見据えた環境整備を目的としていることでも注目を集めています。
2018年6月に施行される改正割賦販売法の主な変更点は、以下の3点です。

1. クレジットカード情報の適切な管理

改正割賦販売法では、販売業者などの加盟店に対してセキュリティ対策が義務付けられました。
現状、一部加盟店のずさんな管理体制により、クレジットカード情報が漏洩したり違法な取引にクレジットカードを利用したりと、安全性が懸案される消費者トラブルが発生しています。
キャッシュレス化の普及を目指す政府にとって、クレジットカード利用の安全性向上は必要不可欠な取り組みです。
そのため、クレジットカード番号などの適切な管理義務を課し、不正利用を防止するために必要な措置を講ずることで、クレジットカード利用への抵抗をなくし、より広く普及させることを目標としています。

2. 加盟店管理の強化

かつてはクレジットカード発行会社(イシュアー)が直接加盟店を管理していましたが(オンアス取引)、現在は加盟店の開拓と管理はアクワイアラーが代行するケースが一般的となってきました(オフアス取引)。
さらに近年では、アクワイアラーと加盟店間の決算代行業者や仲介業者も出現しており、関係者が多様化して加盟店の管理が困難になっています。
そこで、イシュアーやアクワイアラーは、決算代行業者の登録を義務付けるよう改正したのです。
登録事業者は、加盟店によるクレジットカードの適切な管理や不正利用の防止の状況を調査し、必要な対策を講じなければならないようになります。
このように加盟店の管理を強化することで、クレジットカード利用の安全性を向上させるということです。

3. Fintech企業のさらなる参入を見据えた環境整備

「2. 加盟店管理の強化」の事業者登録の義務付けに決算代行業者が含まれているため、十分な体制を有するFintech企業は、割賦販売法に基づき登録を受けることで法的位置づけを獲得することが可能になります。
アクワイアラーは、登録を受けたFintech企業を利用することで、加盟店の調査義務などが免除されることになるため、Fintech企業の利用促進につながる見込みです。
また現状、カード利用明細は「書面での交付」が義務づけられているのですが、今回の改正で「情報を提供する」と変更されました。
これにより、決算代行業者としてのFintech企業と契約した加盟店は、より便利な電子メールなどでの情報提供が可能になります。

以上のような改正割賦法案の施行が、日本国内のキャッシュレス化の促進と、Fintech企業のさらなる市場参入の土台となることに期待されているのです。

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