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我が国は、本格的な人口減少社会に直面しようとしていますが、潜在的な成長力を高め、働き手の減少を上回る生産性の向上が強く求められるようになっており、政府は平成28年から生産性革命プロジェクトをスタートさせています。
そんな中で、政府はさらにこの生産性革命を具体化させるべく、中小企業の税優遇を軸とした具体化を指示しています。

中小企業への支援が中心の生産性革命具体化

今回の生産性革命の具体化策にあたっては、もっとも国内で数が多い中小企業への支援策を中心に検討が進んでいます。まず、設備投資を行った企業の固定資産税の優遇を実施するとともに、3%以上の賃上げを行った企業に対して所得拡大促進税制を充実させることや、中小企業の経営を親族が受け継ぐときの相続税を軽減する事業継承税制の拡大が盛り込まれる予定です。そのため、生産性の改革に乗り出す中小企業を強くバックアップする内容であることが分かります。赤字をかかえ、厳しい経営環境にある中小企業に対して、税制面で後押ししようとする政府の意気込みが感じられる施策であることが大きなポイントです。具体的には、中小企業の設備投資を促すため、生産性の高い機械を購入した企業の固定資産税を、導入後3年にわたり半分にする仕組みを拡大するとしています。また、賃上げした企業については、賃金増加分の一部を法人税から控除する所得拡大促進税制を拡充する予定で、国民の所得を中小企業も含めて向上させようとしていることが分かります。

ものづくり補助金も制度制定

国内では製造業が減少傾向にありますが、産業の空洞化を抑止することを狙いとして、政府は2017年度補正予算に試作品を開発する製造業やサービス業を補助対象とするものづくり補助金の制度も設定する予定で、ものづくりの復権についても強くサポートしていくことを織り込んでいます。

さらにAI、宇宙ビジネス、ブロックチェーンを重点的に実証へ

さらに、今回の具体策では、新型の規制緩和制度を設けることにより、AI、宇宙ビジネス、ブロックチェーンなどの事業の実証が行いやすくなると考えられます。また、世界的に投資と開発が進むAIをはじめとした先端領域の開発促進を目指すことも表明しています。つまり、この規制緩和制度によってさらなる生産性の向上が望めるため、働き手の減少という問題の解決にもつながるということです。

このように、政府はより具体的な支援策を導入することで、生産性革命をさらに進めようとしています。ただ、国内の中小企業が、どれだけこうした取り組みに応えて積極的な投資や賃金上昇を行っていくことができるかが、大きな焦点になりそうです。

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