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震災からもうすぐ5年。災害対策をもう一度考える。

2011年3月に発生した東日本大震災は、東北地方に大きな傷を残しました。
あの震災をきっかけに、BCP(Business Continuity Planning、事業継続計画)リスクをIT技術によって管理する動きが改めて活発化しています。遠からず発生すると考えられている、首都圏直下型地震に向けての災害対策について、改めて考えました。

阪神大震災で注目を集めた「貸し金庫」

1995年1月に発生した阪神・淡路大震災は、主に建物の倒壊による被害が大部分を占めました。木造建築の家屋やコンクリートの建造物が瓦礫と化した中、銀行の貸し金庫だけが無傷で残ったという報道に注目が集まりました。「生命の次に大切なモノを安心して預けられる」ことから、法人企業や一般家庭に貸し金庫の人気が広がりました。

東日本大震災で注目を集めた「クラウドコンピューティング」

2011年3月に発生した東日本大震災では、大部分の被害は津波によるものでした。
自宅やかかりつけ医院が津波の被害に遭い、保険証やカルテが流失した高齢者を対象とする医療サービスの復旧は困難を極めました。また、事業継続に必要な設備や情報が失われ、廃業を余儀なくされた法人も少なくありません。
そんな中注目を集めたのは、クラウドコンピューティングシステムです。「企業が生き続けるために必要な情報を安心して預けられる」場所として、首都圏の災害に備えて人気が広がっています。

首都圏大震災で予想されること

30年以内に70%の確立で発生すると言われる「首都圏直下型地震」では、大規模な交通渋滞、全国規模での物流の麻痺と治安の悪化などが予想されています。
予想されることとして、まず環状七号線や山手線などの主要な物流ルートへの立ち入りが制限されます。「内から外」に出ることは認められていますが、首都圏に「入る」ことはしばらく認められないでしょう。
企業にとっては自社の被害状況や業務継続性を見極める上で、災害発生直後の現地確認はしたいところです。重要な情報が、盗難被害に遭うことも避けなければなりません。しかし、首都圏の企業人が無秩序に出勤を試みることによる混乱は、国も警戒しています。
そこで推奨されるのが、「事業の継続に最低限必要なだけの経営資源をIT技術によって保全する」クラウドシステムの活用です。

クラウドデータのセキュリティメリット・デメリット

クラウドシステムのデータサーバは、天災や人災の被害が及びにくい立地を選んで建てられた、堅牢なデータセンターに設置されています。セキュリティ上「データそのものを失わない」ためには、これ以上ない環境であると言えるでしょう。
しかし、データセンターと手元のPC端末をつなぐネットワークが途絶えてしまえば、いま使いたい情報」にアクセスできなくなってしまいます。場合によってはデータの可用性が損なわれることは、遠隔地に情報を保管するクラウドシステムのデメリットでもあります。

ハイブリッドクラウドとバックアップの運用がカギ

クラウド運用とオンプレミス運用を組み合わせて、安全で柔軟なシステム環境を最適なコストで運用する考え方を「ハイブリッドクラウド」と呼びます。首都圏災害におけるBCPは、ハイブリッドクラウドの活用がカギになります。
コストとメリットを天秤にかけ、事業継続に必要な情報の扱いを適切に定め、適切なバックアップシステムの運用で、場所にとらわれない事業継続が可能になると期待されています。災害に備えての企業の取り組みは、すでに始まっています。

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