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2015年以降、マーケティング関連の展示会や企業の製品発表会で、3Dディスプレイのデジタルサイネージが紹介されることが増え始めました。今後、実用的なソリューションとして市場に進出することが見込まれています。

これまで3Dディスプレイは、専用のメガネやゴーグルなどを着用することで見ることができるものがほとんどでしたが、現在では、裸眼で見られる「裸眼3Dディスプレイ」の開発が進んでいます。

今回は「裸眼3Dディスプレイ」とはどのような仕組みであり、デジタルサイネージに導入することでどのようなメリットがあるかを解説します

裸眼3Dディスプレイの仕組みと種類

裸眼3Dディスプレイには、複数の種類があります。

パララックスバリア方式

パララックスバリア方式で使用されるのは、液晶画面の上に細かい穴状(または溝)の開いたフィルタをかぶせたディスプレイです。

液晶画面に映されているのは、「右目用」と「左目用」の画像を細かく分割して重ねあわせた画像です。画面とフィルタの間には隙間があり、片方の目から見た時、もう一方の目から入るべき情報はフィルタによって遮られます。

フィルタで片方の画像を遮ることで、1つの視点で画像を見た時の「左右の目から見える景色のズレ」を再現し、画像を立体化させます。

インテグラル(レンチキュラーレンズ)方式

パララックスバリア方式は、画像の半分以上をフィルタによって遮るため、画像の明るさが半分以下になってしまいます。それを改善するのが、レンチキュラーレンズを使用したインテグラル方式です。

レンチキュラーレンズ方式は、液晶画面上に光を屈折させる細かい偏光レンズを重ねます。それぞれの目から入る画像を制限すると同時に光の強さは遮らないため、明るい立体画像を得ることができます。

パララックスバリア方式と比較して、より細かく奥行きを設定することが可能で、レンズの製造技術や画像の再生技術の進み次第では、「本当に肉眼で見ているかのような映像」を再現することも理論的には可能です。

しかし、光の屈折方向が限定されるため、「見える場所」がある程度限定されるデメリットもあります。

光線再生型

見る対象物から出る反射光をディスプレイ上で「光線波形の再生」として再現する技術です。干渉しあった波形などもそのまま記録・再生するため画像の再現性が非常に高いのが特徴です。

視野角が広く、様々な場所にいる複数の視聴者に、同時に立体的な画像を提供できます(インテグラル・フォトグラフィ方式)。対象物はリアリティのある「飛び出す映像」になり、擬似的に対象物に「触れる」ことも可能です。

メリットと活用方法

裸眼3Dディスプレイをデジタルサイネージに活用するメリットは多大です。

メガネなしで楽しめる

デジタルサイネージは、映画やテレビのように「一カ所に留まり、落ち着いて見る」コンテンツではありません。3Dメガネを使わずに立体的な映像を楽しめることはデジタルサイネージにとっては必須条件と言えます。

直感的に理解しやすいナビゲーションが可能

都市部の駅構内や大規模店舗の平面地図は、非常に難解です。しかしこの難解さは平面地図の限界と言えます。現在地から目的地までの道を理解するためには、地図と現場が直感的に結びつく3Dディスプレイが活用できるでしょう。

訴求力の拡大

大画面での迫力ある立体広告で、ポスターや2Dサイネージにはない訴求力を持たせることができます。通行者の注意を強く惹きつけることができるでしょう。視野角の広さがポイントです。

インタラクティブな楽しみ方も

立体映像とセンサーを組み合わせて立体映像を触ったり、操作できる近未来SF映画のような体験も可能になるでしょう。

おわりに

2020年の東京オリンピックに向け、様々なユニバーサルデザインコンテンツが普及していく見込みです。裸眼3Dデジタルサイネージもその1つで、海外観光客や国内観光客に向けた「より分かりやすく魅力的な」コンテンツを提供するためのソリューションとして今後の普及が見込まれています。

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